★新しい除菌の方法「3DS」
安全にむし歯の菌を効果的に取り除き
お口の中の環境をむし歯になりにくいものにかえるといった
新しい方法です。
D:デンタル 歯に
D:ドラッグ お薬を(むし歯菌を減らす)
D:デリバリー 直接送り届ける
S:システム 方法
3DS(Dental Drug Delivery System)とは、安全かつ確実に消毒剤、抗菌剤やフッ化物等を歯面に塗布する方法です。この方法により、むし歯を効果的に予防する事が出来ます。
個人の歯列に適合したトレー(ドラッグリテーナー)を使用します。トレーは、歯の型をとって、透明な薄い樹脂で作り、中に「むし歯菌を除菌する薬剤」を入れて使用します。
PMTC「3DS」の手順
1.むし歯リスク検査(カリエスリスク)
「むし歯リスク検査」の結果から、3DSの適応症であるのがどうか判定します。
3DSは効果的なむし歯菌の除菌療法ですが、むし歯リスクテストの検査項目のうちミュータンス菌やラクトバチルス菌が、多く培養された方に対して行う療法です。あまりむし歯菌類が検出されない方に行っても、もともと少ないので行う意味が小さくなります。また、3DS実施前に必ずむし菌の培養検査を行い、術前の状態を評価しておく必要があります。これは3DS実施後の検査結果と比較することにより、3DSの効果測定が可能になるからです。多くの場合、術前のむし歯菌培養検査と比較して、術後の検査結果のほうが、むし歯菌は激減している場合が多いのですが、まれに、あまり効果が現れなかった方に対しては、除菌療法の再試行や家庭での抗菌は磨き粉によるパックを継続して行うなどの追加対策が必要になってきます。
2.トレーの作製
歯型を採り、トレーを作製。
3. がんこなバイオフィルムを除去(PMTC)
徹底した歯のクリーニングと思って下さい。歯の表面にはバイオフィルムし呼ばれる微生物の皮膜が覆っているので、そのままで薬剤を適用したとしても効果が上がりません。そのために徹底したバイオフィルムの除去を行った後に、除菌療法に進みます。
4.薬剤塗布
薬剤をトレーの内面にのせ均一に伸ばしていきます。グルコン酸クロルヘキシジン、フッ素入りの薬剤を使用します。両方とも安全な薬です。これによりむし歯菌を除菌します。薬剤を入れたトレーを装着して5分間ずつ上下の歯に薬剤を作用させ除菌します。この後、約1週間は家庭でのホームケアを実施していただきます。1日1~2回、通常のブラッシング後にトレーに薬剤を入れて、5分間維持し歯の表面に薬剤を作用させます。
5.約1週間後に・・・
約1週間後に再度、歯科医院にてPMTCを行いトレーと薬剤を用いて除菌を行ないます。
6.約2〜3カ月後に・・・
除菌効果の確認の為、約2〜3カ月後に唾液による検査を行ないます。効果が確認できれば、6カ月おきのメインテナンス(PMTC・唾液検査など)をしていき、必用があれば再度除菌を行ないます。
3DSについて(補足)
・薬剤(消毒剤)に対するアレルギーのある方はご使用できません。
・3DSを行ったからといってむし歯にならないわけではありません。
・3DSを行ってもちゃんと歯ブラシをしてください。
・お口の中の菌に対する処置のため即効性は期待できませんので長期的な経過観察を必要とします。
・保険外(自費治療)となります。